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【Africa Daily】西部ダルフールで何が起きているのか?

2021/04/13

Africa Daily スーダン

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【Africa Daily】西部ダルフールで何が起きているのか?

今日のエピソード

BBC World Service - Africa Daily, What’s happening in West Darfur?

A wave of violent attacks has killed dozens of people in Sudan’s West Darfur region.

西部ダルフールの国境地帯の街では、最近襲撃や殺害のニュースが聞かれる。こうしたニュースはスーダンでは過去約20年にわたることで珍しいことではない。

しかし、2年前にスーダンに新政権が誕生して平和協定が締結されているのに、なぜまだこのようなニュースを聞くことになるのだろうか。

まず、西部ダルフールとはどんなところなのか?「砂地で、雨季には川が洪水となる地で、サバンナと砂漠の境界地帯です。農地が広がりスーダンとチャドとの国境貿易が盛んな場所です。」

しかし最近は部族間抗争で多くが殺害され、負傷者も数百名に及ぶ。子供も多く殺害、負傷している。街には負傷者ばかり残り、他の市民は避難してしまった。

何がきっかけで抗争が始まったのか?2019年に起きた抗争では、市民の殺害がきっかけだが誰が殺害したかはっきりわかっていないが、本質的な問題ははるか前からの事態に繋がっている。

1970年、80年代の干ばつや洪水は、生活困難と地域の疎外感から部族間抗争に繋がった。2003年の前政権成立により、西部ダルフール地域にも武力勢力が流入、多くの避難民を生み出すことになった。

多くの農民は抗争を避け避難したが、これらの避難民は大都市の近くにいながら避難民キャンプの支援に頼るしかない。必要なことは、元居た場所に戻るための治安だ。

2003年以降、30万人の市民が抗争で命を落とした。250万人以上が家を失っている。2007年には国連が平和維持活動を承認したが、状況は変わらない。

2019年、数か月にわたる抗議行動の末、30年統治した大統領が退陣し暫定政権が設置された。しかし経済危機が続き、当初合意された取り決めは資金不足から実行されていない。
政府と反政府武装派は、治安維持のための共同組織を設立することで合意しているが、合意後6か月たっても設立されていない。この治安の欠落が、現在の事態を招いているといえよう。

市民はスーダンが良くなるものと夢見ているがそうはなっていない。政府が約束した、より良い生活や治安は実現されていない。

更に大きな変化は国連平和維持活動の終結だ。しかし、国内避難民キャンプにはまだ多くの人が残っている。多くの避難民は10年以上、避難民キャンプ以外の場所を知らない。

1月には避難民キャンプが襲撃された。避難民はキャンプを追われ、近隣都市の政府施設や学校などに移動したが更に襲撃を受け、避難民は行き場を失っている。

政府と武装派との平和協定は締結されたが、20年近くにわたる怨念は簡単に消えるわけではない。過去の残虐な振る舞いに対しては法による裁きが必要だ。

昨年、スーダン情報相は、ダフールのすべての犯罪人は例外なく法廷で裁かれることになると発言した。しかし、暫定政権はどのように西ダフールの市民の信頼を回復させるのか?

武装派が政府と協働し平和協定を締結し平和をもたらすのは疑わしいことだ。目に見える治安を改善させることなく、市民の信頼を得ることは容易ではないだろう。

昔を思い出すと、将来何になりたいかを語ったものだが、2年間瀬の革命以降、ダフールの治安が見通せない中、将来を語るのは難しくなった。

スーダンの歴史

外務省のホームページに、ここでの怪しい訳よりよほど詳しいスーダンとダルフール紛争に関する解説がありました。


外務省 − わかる!国際情勢 Vol.59 スーダン~多様性に満ちた国


このページからも、スーダンが豊かな国土と貴重な石油資源を有する国であることがわかります。

しかし、このページが作られたのは2010年。その後スーダンやダルフールはどうなったのか、今日のエピソードの通りです。

そんなスーダンですが、起源は古代エジプト文明まで遡るといいます。スーダンにもピラミッドが多く見られるそうです。1596年にはダルフールにイスラム教徒によるダルフール王国が建国され、今でも多くのイスラム教徒が暮らしています。19〜20世紀の植民地時代には、宗主国イギリスの意向によりスーダンは南北に分断されることになります。これが、今日の南北対立につながっていることになります。

ナイル川を擁し豊かな国土と石油資源を持つスーダンですので、治安もよくなり、経済的な繁栄も得てほしいものです。

BBC Africa Dailyでアフリカを知ろう

BBC Soundsで配信されるAfrica Dailyのエピソードを聴いて、英語ヒアリングの練習と一緒にアフリカの出来事に目を向けてみる記事。平日毎日配信されるエピソードをなるべくカバーするよう頑張りますが、無理のない範囲でやります。また、エピソードに関連する情報や気になることも合わせて付け加えます。

なお、記事の内容はエピソードを個人でヒアリングの上あるだけの知識で意訳しているもので、誤訳や解釈などから生じるいかなる不利益にも責を負いません。

また、エピソードの配信期間は配信初日から1年です。


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