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【セイシェル】ワクチン接種が最も進んだ国は、コロナウイルスを止めることができるか

2021/05/16

Africa Daily セイシェル

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【セイシェル】ワクチン接種が最も進んだ国は、コロナウイルスを止めることができるか


今日のエピソード

BBC World Service - Africa Daily, Can the most vaccinated nation stop Covid?

There’s been a sudden rise in the number of Covid cases in the Seychelles – but why?

コロナ禍が一年半も続いているとは信じがたいが、うまく対処している国もある。セイシェルでは人口の60%がワクチン接種を完了した。最もワクチン接種が進んだ国の一つだ。しかし、インド洋の小国からはウイルスが消滅する代わりに、感染者数は増加傾向だ。政府は学校を閉鎖し、行動制限を課す予定だ。なぜ感染者数は増加しているのか。


感染者数が増加しているとはいえ、セイシェルがほとんどの国民に対しワクチン接種を進めたのは事実だ。セイシェルのジャーナリストに聞く。

「大統領は昨年末にアラブ首長国連邦を訪問した際、5万回分のシノファームワクチンを確保しました。アラブ首長国政府からの寄付によるものです。その後すぐに、インド政府も5万回分のアストラゼネカワクチンを供給しました。そして、1月から、政府はワクチンキャンペーンを開始したのです。最初に政治指導者、次に生活必須職種従事者、その後18歳以上の全ての国民が対象です。」

そして、セイシェルはワクチン接種の成功を世界に知らしめる必要がある。なぜなら、セイシェルの経済は観光業に大きく依存しているからだ。3月末には、セイシェルは素晴らしい砂浜を開き、観光客受け入れを再開した。観光客は到着前72時間前のPCR検査が必要だが、入国後の隔離は不要だ。

「観光客は、引き続きマスク着用義務など感染防止ルールを遵守しなければいけません。レストラン等でも、消毒・検温や距離の確保が必要です。観光客を受け入れるのは、この島国にとって、観光業は経済の柱だからです。ロックダウンになったら、収入がなくなってしまいます。」

しかし、ワクチン接種にも関わらず、5月頭から感染者数は増加している。スポーツ興行の禁止、バーやレストランの営業時間短縮だ。陽性者は1,600人だが、セイシェルのような人口の少ない国では、感染速度も速い。目指している方向は正しいのだろうか。

「先週頭から感染者数が急増しています。イースターで、家族を超えた人々の接触が増えたのと関係しています。ワクチン接種も広がり3月末に観光客受け入れを再開してから、人々は安心してしまっていました。」

政府が新たな制限を導入してからも、感染者数は増え続けている。そして感染源は観光客ではなく地元民だ。そして、保健省によれば、新規感染者の3分の1はワクチンの二回接種が完了した人々だ。

感染症の専門家の見解を聞く。

「ワクチン接種後でも、適切な感染予防策をとっていなければウイルスに感染する可能性はあります。感染が続いているのは、変異種が登場しているからです。全世界の大多数が短期間にワクチン接種すればこのようなことは起こらないでしょう。」

セイシェル人口の60%が接種した中国製のシノファームワクチンは、ファイザーなどと比べ有効性が低いと言われるが、これは関係しているのか。

「中国の疾病予防センターも、シノファームワクチンの有効性が低いことは認めています。当初のウイルスには有効であっても、変異種には効かない可能性があります。アフリカで現在最も広がっているのは南アフリカ変異種で、ナイジェリアでも変異種が見つかっています。シノファームワクチンはこれらの変異種に対して有効でない可能性があります。」

ワクチン接種後も、政府は引き続き市民に警戒を呼びかける必要があると思うか。

「変異種も蔓延する中、当初から言われている感染予防策を取り続けることは非常に重要です。人の移動に伴い、変異種も広まっていきます。感染が続いている限り、ワクチンが対応できない変異種に晒される可能性があります。まさにインドで起こっていることです。」

ワクチンが変異種に対応できない中、ブースター(追加免疫接種)の必要はあるか?

「ウイルスは進化しています。変異種はウイルスは、抗体や中和抗体のエラーによりもたらされます。近い将来に変異種が感染の太宗を占めれば、ワクチンメーカーは変異種に対応するようワクチンを作り直して、接種し直すようにしなければならないでしょう。」

セイシェルのワクチン接種は我々に学びを与えている。セイシェル市民にとってどのような影響があるのか。

「学校は閉鎖し、新年からの3ヶ月授業がありませんでした。3月15日に再開しましたがまた家に戻ってしまいました。国際学力試験を受ける生徒たちが、試験を受けたり準備をしたりできるかわかりません。経済についても、知り合いのゲストハウスでは予約のキャンセルが始まっているとのことです。すでに多くの解雇があり、ロックダウンに戻ることへの不安が見られます。」

「状況が良くならなければ、政府のさらなるロックダウンや行動制限に従うしかないでしょう。しかし、保健当局がこの状況を立て直すことを期待しています。状況が悪化はして欲しくありません。」

全世界でも、ロックダウンが終わり人々は以前のように出かけたり友人と会ったりするようになっているが、感染者が増加すればまた前に逆戻りになるだろう。

「実際、不安はあります。私自身、月末に誕生日パーティーを企画していました。昨年末以来全くそういう機会もありませんでしたから。しかし今はとてもできません。大人数で集まる余裕はないのです。」

ビーチが綺麗な島国、セイシェル

セイシェルはアフリカ東部から1,500キロのインド洋に浮かぶ、115の島からなる国です。人口は9万7千人と極めて少なく、その主要産業は観光業で、欧米からも人気の旅行先です。今日のエピソードでもビーチ解禁の話題が出ていましたが、どれだけの素晴らしいビーチなのか。

CNNの2013年版世界のビーチトップ100では、セイシェルのグランアンビーチが堂々の第1位を獲得しています。


100 best beaches around the world

Here are the top 100 best beaches around the world -- from Mediterranean retreats to Pacific Ocean paradises.


セイシェルへの行き方ですが、日本からの直行便はありません。アブダビ・ドバイ経由で、飛行時間17時間プラス乗継時間ですので、往復に相当の時間をかけなければなりません。コロナ禍が落ち着いたら、ぜひ行って見たい旅行先ですね。

BBC Africa Dailyでアフリカを知ろう

BBC Soundsで配信されるAfrica Dailyのエピソードを聴いて、英語ヒアリングの練習と一緒にアフリカの出来事に目を向けてみる記事。平日毎日配信されるエピソードをなるべくカバーするよう頑張りますが、無理のない範囲でやります。また、エピソードに関連する情報や気になることも合わせて付け加えます。

なお、記事の内容はエピソードを個人でヒアリングの上あるだけの知識で意訳しているもので、誤訳や解釈だらけかもしれません。これらから生じるいかなる不利益にも責を負いません。

また、エピソードの配信期間は配信初日から1年です。




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