【映画】ダーティーハリー-A SMALL CASTLE

説明するまでもなく、刑事アクションの名作。現代アクション映画の素のような映画かも。

ストーリーはそんなに凝ったものでもなく、サンフランシスコに現れた連続殺人鬼を殺人課の刑事ハリー・キャラハンが、法の枠を踏み越えながら追い詰めていく、というもの。アクション映画といってもものすごい爆発や山の頂上から谷の下まで落ちたり、そういうものすごいものはない。むしろインターネットも携帯電話もない時代だからこその、人間味と肉弾戦が引き立つ一作と思う。

クリント・イーストウッドの出世作でもあり、ナルシスト的かっこよさを思う存分発揮しているのだが、相手役の殺人鬼を演じるアンディ・ロビンソンの気持ち悪さもこの映画を引き立てているはず。スクールバスの中で童謡を歌うよう強要する姿はなかなか怖い。また、真面目でアウトローになりきれない相棒（レニ・サントーニ）、いまいち頼りにならないようだが部下を理解していると思われる上司（ハリー・ガーディノ）など、「踊る大捜査線」にもつながりそうな、警察といえどもサラリーマン的な人間模様も映画を引き立てている。最近はあり得ないが、この時代は机の下に酒とか入っていたんだなあ。

個人的には続編の「ダーティハリー２」も面白いと思う。悪は身近なところに潜んでおり、そんな悪との戦いも激しいものになっていく。ぜひご覧ください。